午後から新宿紀伊国屋サザンシアターで芝居を観ました。
あまりに衝撃的だったので簡単に書くことが出来ずにいました。
30年前に上演されたものに加筆されての上演です。
ふじたあさや 作・演出 青年劇場106回公演
臨界幻想 2011
30年前に書かれて上演されたとき、本当にこんなことがあるのだろうか、と思ってみていたことが昨年3月、あのフクシマで現実のものとなってしまいました。
原発のある村で、原発で働く若い青年が突然急死するところからこの芝居は始まります。心臓疾患だといううことだったけれど実際は放射能に汚染されて亡くなったのでした。
母親の息子を思う愛の行動で次々と原発の実態が見えてきます。
最先端といいながら実態はずさんに満ちていたこと、下請け、孫受け労働者の被爆と引き換えにまもられている安全神話の虚構性。廃棄物の処理方法さえ考えていないいい加減さ。その一方で、政府と電力会社からまきちらされる莫大な金。
そして、村中で避難する大事故が起きていきます。
アー、知らないことだらけでした。
こうして日本では50基も原発が存在することになったのですね。
昨年のフクシマの悲劇を思う時、
今、日本の目指すのは脱原発しかありません。
多くの犠牲を出してなお、再稼動を、という愚かさ!
小さい子らにこれからの日本の希望を語っていきたい。新しい国づくりに原発はいらない。
まずそこから見える日本を考えたい。
30年前!にこの作品を書いたふじたあさやさんの芸術家としての創造能力に敬意です。